昨年、1300万人を突破した訪日外国人。
彼ら彼女らを誘致するため、日本全国でインバウンドに関する取組が熱を帯びてきています。
しかし、「インバウンドに取り組みたい」とは思うものの、何から手を付けて良いのか分からない、という方が多いのも実情です。
ここでは、インバウンドの「イ」にあたるともいうべき、まず最初にやるべき3ステップを整理したいと思います。
1. インバウンドを知る
まず何と言っても大事なのは、「インバウンドとはなんぞや?」という点について確認することです。
ぼんやりとインバウンドのことを分かっていても、きちんとメリット・デメリットを把握していない事業者の方も結構いらっしゃいます。
本屋さんでインバウンドに関する書籍を手にしたり、インターネットでインバウンド誘致に成功している事業者の事例を見たりして、まずは情報収集をしましょう。
インナビでも紹介しているように、日本各地でセミナーも開催されておりますので、それらに出てみることも良いですね。
2. インバウンドが必要か考える
インバウンドについての理解が整いましたら、次に「本当にインバウンド取組が必要か」について考える必要があります。
インバウンドは確かに訪問者数増の為には有効な取り組みですが、先程も述べた通りデメリットもあります。
例えば、マナーの悪いお客様がいらっしゃった際に他のお客様が迷惑をこうむる(※外国人観光客に限った話ではありませんが、異文化故に悪気なくマナーがわるいお客様がいるのは事実です)、一時的なコストがかさむ(環境構築にコストがかかるケースが多いです)、一度始めるとやめにくい(多言語での情報発信等に取り組む場合は継続的な運用が必要です)、などです。
勿論、これらのデメリットを打ち消す程のメリットがあるのでインバウンド誘致に取り組み事業者さんが増えているのは事実ですが、意図的に取り組みをおこなっていない事業者さんもいらっしゃいます。
これは、各事業者の価値観や事業を行う上で大切にしていることによって変わってきますので、じっくり考える必要があります。
3. 現状を把握する
インバウンドに取り組むことを決めたら、まずは自社の現状把握を行います。
お宿で言えば、「ホームページはあるか?」「ホームページは多言語化されているか?」「海外予約サイトに登録しているか?」「食事のメニューはベジタリアンやハラールの方にとってどうか?」「外国語を話せるスタッフはいるか?」「決済に●●カードは対応しているか?」「wi-fi環境はあるか?」などなどです。
勿論、最初から全てを対応する必要はありませんが、これからインバウンドに取り組んでいくにあたって、自社ができていること・できていないこと、を整理した上で、対応していくべき順序をつけていくことが重要です。
その為にまずは、自社の現状を理解することが極めて重要になります。
以上が、インバウンドに取り組むことを考えた時にまずは行うと良い3ステップです。
インバウンドを知り、インバウンド誘致が必要か不要か検討し、自社の現状を整理する、というプロセスです。
このプロセスを経ると、礎のような知識を得ることが可能となり、先々のインバウンド取組もスムーズにいくことでしょう。
日々のインバウンドに関する報道に焦りを抱くことなく、一呼吸おいて、この3ステップを行ってみてください。