独立行政法人国際観光振興機構(JNTO)は2日、6月1日付でデービッド・マーク・アトキンソン氏に特別顧問を委嘱したことを発表した。
現在、小西芸術工藝社の会長兼社長を務めるアトキンソン氏は実に30年以上日本に在住しており、その間、マーケティングや金融、並びに文化財修復などの仕事に携わってきた。これらの経験から、広く観光や文化に関しての海外の動向、並びに日本の現状に対する造詣が深く、各方面に向けて自らの考え方を活発に発信。特に、データを根拠とする主張は説得力があり、著書のファンも非常に多い。今後、同機構では訪日旅行者誘致のプロモーション活動等に関して、アトキンソン氏から幅広い助言等をうけるという。
デービット・マーク・アトキンソン氏のプロフィール
1965年生まれ、英国出身。小西芸術工藝社の会長兼社長。オックスフォード大学で日本学を学ぶ。卒業後は、アンダーセン・コンサルティングやソロモン・ブラザーズを経てゴールドマン・サックスに入社。同社パートナー(=共同出資者)を務めた経験もある。2009年には小西美術工藝社に入社し、2010年には会長に就任。2011年より社長兼務となり、同社の経営立て直しを行った。現在は、日本の文化財の専門家として、日本の文化財政策、観光政策に対する提言なども行っている。同氏は、2016年の「明日の日本を支える観光ビジョン」を策定した「明日の日本を支える観光ビジョン 構想会議」の構成員も務めた。
著書に、第24回山本七平賞を受賞した「新・観光立国論」(2015年、東洋経済新報社)や「イギリス人アナリストだからわかった日本の「強み」「弱み」」(2015年、講談社+α新書)などがある。
1965年 | 英国生まれ |
1987年 | アンダーセン・コンサルティング入社(現在のアクセンチュアの前身) |
1990年 | ソロモン・ブラザーズ証券会社入社 |
1992年 | ゴールドマン・サックス証券会社入社 |
1998年 | 同社マネージングディレクターに昇格 |
2006年 | 同社パートナーに就任 |
2007年 | ゴールドマン・サックス証券会社退社 |
2009年 | 小西美術工藝社入社、取締役就任 |
2010年 | 小西美術工藝社代表取締役会長就任 |
2011年 | 小西美術工藝社代表取締役会長兼社長就任 |