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2016年2月のインバウンド市場統計データ
- 2016/3/17
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- JNTO, 行政
日本政府観光局(JNTO)は16日、2016年2月分の訪日外客数(推計値)を発表した。
前年同月比36.4%増の189万1千人
2016年2月の訪日外客数は推計値ベースで、前年同月比36.4%増の189万1千人なり、2月としての過去最高を更新した。単月の数字としては2015年7月の191万8千人に次いで2番目の数値となっている。尚、1-2月の合計値でみると、昨年対比で43.7%増の374万3千人となっており、引き続き堅調な推移となっている。
2月は1月と比べると前年同月比での伸び率は落ち着いている。2016年3月の前年同月比には注目したい。尚、2014年以降の前年同月比での伸び率は以下グラフの通り。
個別市場TOP5サマリー
2016年2月の訪日外客数TOP5は中国、韓国、台湾、香港、米国の5カ国となった。各国の市場概要は以下のとおり。
中国
個別市場では中国からの訪日外国人が最も多く、前年同月比38.9%増の49万人9千人となった。旧正月の前倒し需要が1月に発生したことから2月の増加幅はやや抑えられたが、1-2月の累計は前年同期比66.4%増となった。航空座席供給量の増加やクルーズ船寄港増加が主な要因となっている。
韓国
韓国市場は前年同月比52.6%増の49万人。年初からの累計では20市場の中で最も早く100万人を突破した。旧正月休暇、および引き続き豊富な日韓国際線が追い風となっている。
台湾
台湾市場は前年同月比25.7%増の34万9千人。航空便の増加や沖縄へのクルーズ船の増加が後押しとなった。昨年、台湾市場が年間300万人を超えたことを受け、2月18日に台北において感謝記念式典を開催した。台湾国内でもメディアに取り上げられており、今後の更なる訪日外国人増加の追い風になることが期待されている。
香港
香港市場は前年同月比38.8%増の15万2千人となった。1月末からの香港エクスプレス航空の広島線増便が強い追い風となっている(週2便から週3便に増便)。尚、3月末には岡山線の就航が控えており、訪日外国人数の押し上げ要因になることが期待されている。
米国
米国市場は前年同月比14.3%増の6万8千人となった。燃油サーチャージの値下げ・無料化や各訪日旅行イベントが後押しとなった。2月11日にはアメリカン航空のロサンゼルス・羽田線が就航したことで、今後の訪日外国人数増加が期待される(週7便)。
国・地域 | 2016年2月 | 2015年2月 | 伸率 |
中国 | 498,900 | 359,080 | 38.9% |
韓国 | 490,800 | 321,576 | 52.6% |
台湾 | 349,000 | 277,626 | 25.7% |
香港 | 151,800 | 109,384 | 38.8% |
米国 | 67,600 | 59,157 | 14.3% |
※出展:日本政府観光局
その他の市場
TOP5以外の市場において注目されるのは、前年同月比85.5%増という強い伸びをしめしたベトナムだ。実に50ヶ月連続で前年同月比を上回っている。民間における各種プロモーション、特に「雪」をテーマとした各事業が訪日客の増加に寄与したと考えられる。また、5位のアメリカ市場に肉薄しているタイ市場にも注目したい。前年同月比39.2%増の6万1千人となっており、ベトナムと同様に「雪」をテーマとした旅行商品は非常に人気が強い。各チャーター便やLCCを利用したツアーも人気で、特に個人旅行者の需要が旺盛となっている。
3月以降は日本が世界に誇るコンテンツのひとつ「桜」のシーズンが到来することや、イースター休暇の到来などにより、更なる訪日観光市場の活性化が期待されている。一方で、世界経済や為替動向には引き続き注視をしていきたい。