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2015年6月の市場動向トピックスまとめ
- 2015/7/31
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- データ, 市場動向, 注目
日本政府観光局(JNTO)では毎月、各国・各市場の各統計値を含め、市場トピックスを発信しています。インバウンドナビではJNTOのデータを元にグラフの作成や内容のサマリーなどをお届けしております。 今回は2015年6月の市場トピックスまとめです。まずは、例年6月とはインバウンド市場にとってどのような月なのか、グラフからみてみましょう。 ※クリックで拡大します ご覧の通り6月は訪日客数でみると前後数か月と比べるとやや落ち着く、谷間に位置しています。花見シーズンや一部の国での祝日(タイのソンクラーン休暇など)を背景とした春先のピークと、夏休みによる夏場のピークに挟まれるかたちです。では2015年の6月はどうだったのでしょう?2015年上半期の推移をグラフでみましょう。 ご覧の通り、2015年もこのトレンドは続いており、4-5月と比べるとやや落ち着いております。しかしそれでも6月単体での過去最高を記録しており、引き続き当市場の盛り上がりがデータの面からも確認できます。 それでは、ここからは各主要国市場におけるトピックスのハイライトを見てみましょう。 【中国】 訪日客数は46万人を超え、単月としての過去最高を更新。22か月連続で過去最高を更新している。クルーズによる訪日が好調で、昨年は6月に6便だったものが、今年は30便に増加(実に5倍!)。空の便も堅調に増加しており、輸送路線の拡充と輸送力の向上が寄与している。 【台湾】 訪日客数は34.5万人と、単月の過去最高を記録。為替やLCCを中心とした輸送力の増加に加え、韓国で発生したMERS拡大に伴う訪韓旅行からの振替も相応に発生した模様。なお、ホテルやバスの手配難や価格上昇により、ツアーから個人旅行(FIT)へのシフトが進んでいる模様。 【韓国】 訪日客数は25万人となり、他国と比べると伸び悩んだ。これはMERSによる影響のピークを迎え(感染者の急増)、自らの行動範囲を限定していたことなどが影響していると考えられる。為替等の環境は引き続きインバウンド市場には追い風ではあるが、MERSを背景とした空の便減便等が影響している。7月以降も影響は出るであろうが、軽微になるとの見方もある。 【香港】 訪日客数は14万人弱となり、単月過去最高を更新。空の便の増便が続いていることが追い風となっている。また、他国と同様に訪韓旅行の振替が一定程度発生した。 【米国】 訪日客数は10万人を超え、史上初めて大台を突破した。ヒューストン-成田線の新規就航は今後の同国からの訪日客後押しとなるか、期待される。さらに、為替に加えて、燃油サーチャージの値下げが大きく、引き続き外部環境は好転している。 【タイ】 訪日客数は4万人を超え、6月の過去最高を記録。円安等の外部環境に加え、一部の新規就航(札幌-バンコク)も追い風となった。