異文化理解|中国での勤務経験で感じた驚きの「当たり前」<後編>

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中国での勤務経験があるライターが語る「中国企業の驚きの当たり前」の後編記事です。前編では社内連絡ツールにQQを使うといった点や、お昼寝の常態化といった風土について紹介しました。今回はお正月やクリスマスパーティーにおける驚きの当たり前な中国企業文化についてのご紹介です! 前編はこちらから

 

春節(旧正月)あけの初日は紅包(お年玉)目当てに上司の机に行列?!

noshi中国で最も盛り上がる春節(旧正月)。日取りは旧暦の数えに従って毎年決定するため、年によって異なるが、通常1月末~2月上旬(2016年は2月7日~13日)だ。

日本のお正月は静かに年明けを迎えるといったイメージがあるが、中国のお正月は違う。街中やオフィスが、春節前から縁起が良いとされる赤のド派手な春節飾りでお祭りムードに。筆者の住んでいた広州では、「金柑(広東語で「吉」「財」と同じ音)の木」がそこかしこに飾られる。
そしてひとつ面白い風習がある。

春節開けの初日、出社すると若い社員を中心に皆が集まって、課長や部長など上司が出社するのをいまかいまかと待ち構えていた。上司が出社をすると、「きゃあ~」と歓声を上げながら、一斉にかけより、紅包(お年玉)をもらう行列ができていた。芸能人目当てに「出待ち」をするファンさながら…。
この紅包とは、ご祝儀のようなもので、結婚式などおめでたいときに、赤い色の封筒にお金を入れて渡すため、紅包という名がついたのだが、この旧正月の紅包文化は日本と同じようにお正月に大人が子供や親戚の子供に配る以外に、特に中国南部を中心にマンションの管理人や清掃業者など、普段お世話をしてもらっている人にも配る風習があり、春節開けは、カバンの中に紅包をたくさんしのばせておき、会うたびに渡さなければならないのだ。

会社では直属の部下以外でも、求められたら渡さなければ、中国人にとってのメンツ(面子)がつぶれるため、平均額は1人1000円(日本円)程度だが、部下が多い場合は合計10万円程度、使う人もいるという。
そして、初日の昼休みの女性社員の会話は「●●部長、●円だったよ」「私、全部で20人からもらった」といった紅包の話でもちきり。
筆者は入社したばかりであったため、ほかの社員と一緒に上司に紅包をせがみに走り回るわけにはいかず、かといって渡す相手もおらず、オフィスでは蚊の外であった。しかし帰り道、ポチ袋を購入し、筆者が住むマンションの守衛さんに渡してみた。すると…いつもの無愛想な表情がほころび、「新年快楽」(あけましておめでとう)と言ってくれた。小さなコミュニケーションが生まれ、紅包文化もよいものだなと実感した。

なぜ親戚などの家族間だけではなく、会社でも紅包文化が根付いているのか、その理由は「春節あけに帰省しそのまま戻らず、会社を辞める人が多いため」と聞いたことがある。よくぞ帰ってきてくれた、という意思表示のような考え方であろうか。しかしそれよりも、「会社=家族の延長」として捉えており、会社での人脈に対する帰属意識が強いのではないかと思う。

 

その豪華さ、結婚式以上?!会社の忘年クリスマスパーティー

partyglasses入社して初めて迎えた年末―。中国語で「年会」とよばれるクリスマスパーティーかねての忘年会が企画され、社員約300名全員参加、ランダムにグループ分けされ、各グループ、余興をしなければならないと聞かされた。日本でも忘年会の時に余興をする会社があるとは思うが、驚いたのはその気合の入れ様。筆者のグループでは、ショートムービーを撮影することになったのだが、昼休みに数回打合せをし、役割分担を決め休日に数回にわたり撮影…。積極的に参加する人とそうでない人がいたが、何より皆とにかく楽しそうなのだ。学校の文化祭のようなノリなのである。

年会は16時開宴、当日開宴までは通常通りオフィスワークかと思っていたのだが、出社をしたものの、皆、仕事そっちのけで、会議室で余興の準備を始めていた。「そこまでするのか」とも思ったが、会社もそれを黙認していた。

そして、次に驚かされたのは豪華さ。会場は5つ星の外資系一流ホテル、丸テーブルがセッティングされており、座席表をもらい、席に着くー。プロの司会者、クラブのようなくらくらするようなド派手な照明・カメラもプロに依頼、社長が入場するときはドライアイス演出がされる…など披露宴パーティー以上の豪華さに、たじろいだことは今でも鮮明に覚えている。
余興は歌あり、踊りあり、コントあり…、お祭り騒ぎの大宴会。

そして余興以上に盛り上がったのは「抽選」だ。社長が社員の名前がかかれたくじを引くのだが、目録は、三位スーツケースなどの物品、二位iPad、そして一位は現金。しかも、日本円で10万円というかなりの額。生々しくお金を受賞目録としてしまうところがいかにも中国らしかった。
当時でも中国は経済成長が緩やかになりつつあると世間でささやかれてはいたが、かの中国でノリよく自主的に楽しくイベントを盛り上げようとする社員、超豪華でド派手なパーティーを体験し、中国の活力や勢いを体感した一夜だった。

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