爆買い継続?百貨店3社の12月免税売上高シェアまとめ

「爆買い」で盛り上がるインバウンド市場。百貨店をはじめ、各社の決算説明資料においても「免税品売上高」についての記述が目立つようになりました。今回は大手上場百貨店3社の2015年12月における免税品売上高シェア率等を見てみます。

暖冬だった2015年12月商戦全体感

まずは2015年12月の商戦全体感です。各社とも「暖冬による一部冬物衣料の売れ行き不振」について触れています。

  • 三越伊勢丹
    「先月から気温の高い状況が続き、冬物商戦としては厳しい状況ではあった」「冬物の主力であるコートやセーター、スカートなどが未だ本格化しない」

  • J.フロントリテイリング
    「気温が平年より高く推移したことにより、コート、手袋、ロングブーツなど冬物衣料雑貨が苦戦」

  • 高島屋
    「コートなどの防寒衣料を中心に  衣料品等は苦戦」

気象庁によると、12月の気温は気象庁が統計を取り始めた1898年以降3番目に暖かかった、とのことです。

出展:気象庁

暖冬による冬物主力商品の不振にもかかわらず、各社とも前年同月比売上増となっております。

百貨店名 前年同月比
三越伊勢丹 +1.1%
J.フロントリテイリング +0.3%
高島屋 +0.1%

※いずれも国内グループ百貨店分を含む

各社の業績を支えたひとつの要因は外国人観光客からの需要のようです。

12月の免税品売上高シェア

2015年12月の全売上高に占める免税品売上高のシェアと、昨年同月比での伸び率を見てみます。

百貨店名 12月の免税品売上高シェア
(免税品売上高/全売上高)
売上高前年同月比
三越伊勢丹 4.6% +40%
J.フロントリテイリング 3.4% +23%
高島屋 3.2% +30%

1年前と比べて各社20~40%の成長となっており、いずれも力強い伸びとなっております。まだ正式な数字は出ておりませんが、2015年のインバウンド市場は前年比で人数・消費額共に40~60%程度の上昇になりそうですので、百貨店業界は市場の拡大に乗り切れている、と言えそうです。

尚、免税品売上高のシェアは3~4.5%程度となっておりますが、実はこれら売上高の大半はグループの数店舗でカバーされております。

免税品売上高の大半はグループ内数店舗で計上している

インバウンド消費額の分布が東京や大阪等の大都市に集中しているように、各百貨店における免税品売上高も大都市圏の店舗が牽引しているようです。

 百貨店名 12月の免税品売上高シェア
(免税品売上高/全売上高)
左記店舗免税品売上高の
全体に占める割合
三越伊勢丹

三越銀座店:20.3%
伊勢丹新宿本店:8.5%

約7割

J.フロントリテイリング’

大丸心斎橋店:10.7%
大丸札幌店:8.1%

約7割
高島屋 高島屋新宿店:12%
高島屋大阪店:7%
約6割

各社共に、外国人観光客が多い地域の2店舗にてグループ全体の免税品売上高の6~7割を計上しております。インバウンド市場の現在の課題のひとつが地域間格差にあると考えておりますが、それを象徴する数字という見方もできます。

今後も各百貨店の名税品売上高シェアには注目していきたいと思います。

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