東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:冨田哲郎)は3日に行われた定例社長会見で今後のインバウンド戦略の推進について発表した。
今回発表された内容
同社は今回の会見で増加するインバウンドに対応するため、以下3点の取り組みを推進すると発表した。
1.東南アジア地区営業センターの開設
2.JR北海道とのインバウンド向け新商品の共同発売
3.渋谷駅へのサービスセンターの開設
1.東南アジア地区営業センターを開設
シンガポールのJR東日本シンガポール事務所内に、JR東日本東南アジア営業センター(英語名称:JR EAST Sales Office for Southeast Asia)を2017年12月1日より開設。同センターでは、東南アジア各国の旅行会社と連携した鉄道パス・旅行商品の販売促進や、旅行博への出展・広告・宣伝など各種情報発信、訪日旅行市場の調査・情報収集などを行う。
2.JR北海道とのインバウンド向け新商品の共同発売
JR北海道と訪日外国人旅行者対象の共同商品「JR Tohoku-South Hokkaido Rail Pass」を期間限定で発売する。この商品は東北-北海道間の旅行に使用できるフリーパスで、発売日から14日のうち、任意の5日間に使用できる。基本的な使用条件は「Japan Railway Pass」と似ており、フリーエリア内の JR 北海道線、JR 東日本線(BRT含む)、青い森鉄道全線、IGRいわて銀河鉄道線全線及び仙台空港鉄道線全線の特急(新幹線含む)・急行列車・普通列車の普通車指定席に乗り降り自由となっている。
この商品は海外の旅行会社、旅行代理店での発売のほか、日本国内の発売箇所でも利用することができる。発売価格は海外発売の場合、大人:19,000円、小児:9,500円、国内発売の場合、大人:20,000円、小児:10,000円となっている。尚、引換・購入時には日本国以外のパスポートを所持しているかの確認が行われる。
3.渋谷駅へのサービスセンターの開設
渋谷駅西口に「JR EAST Travel Service Center」(JR東日本訪日旅行センター)を開設。インバウンド向け鉄道パスの引換・発売、ジャパンレール・パスの引換、JR券類の発売、観光案内等の業務機能を持つ。対応言語は英語で、年中無休で10:00から18:30までで運用される。同サービスセンターの運用は2017年12月3日の10時より開始される。
JR東日本は、今後も訪⽇外国⼈旅⾏者のニーズへの対応や需要の取り込みなど、グループ⼀体となってインバウンド戦略を推進していく。