インバウンド関連ニュースにおいて、「フリーWi-Fi導入」のニュースは日常的に目にするようになりました。インナビにおいても、過去1週間のヘッドラインで4件。
10月14日:ツルハホールディングス
10月15日:栃木県/NTT東日本
10月16日:吉祥寺/ワイヤ・アンド・ワイヤレス
10月19日:川越市/NTT東日本
これだけの勢いで導入が進んでいれば外国人観光客のWi-Fiに対する満足度も上がってきていると期待したいところだが、直近の北海道における満足度調査では、最も満足していないことに「Wi-Fi環境」があげられた(2015年6-9月調査@新千歳空港)。
約2割の方が不満を抱いているということなので、数字としてはそれほど大きくないのかもしれないが、アジアを含め観光先進国との競争に打ち勝っていくには継続して満足度をあげていかなければならない。因みにお隣韓国では「スマートソウル2015」という計画があり、「2015年までにソウル市内のすべての公共スペースに無料Wi-Fiを接続する」という目標を掲げているということだ(ただし外国人観光客にとっては使いづらいという声も強い)。
「Wi-Fi環境に不満」といっても、フリーWi-Fi自体が存在していないのか、もしくは、フリーWi-Fiが存在している箇所についての情報が少ないのか、繋がりにくいのか、などと色々な理由が考えられる。環境庁による年次報告書(訪日観光客消費動向2014)によると、外国人の声として「日本滞在中にあると便利な情報」では「無料Wi-Fi」が47.9%と最も高かった。これは、「無料Wi-Fiについての情報」そのもの、つまりどこにいけば無料Wi-Fiがあるのか、という情報を求めている、ということを示唆している。
今後もフリーWi-Fi導入のニュースに日々接することに期待しつつ、情報発信の整備についても加速度的に進んでいくことに期待したい。あらゆる面で日本観光が注目されている今だからこそ、観光先進国との競争、そして時間との競争にチームジャパンで打ち勝っていきたい。