国土交通省は急増するクルーズ船の寄港ニーズを受けきるため、クルーズ船社に対して「クルーズ船寄港地マッチングサービス」の提供を開始した。
サービスの内容
当サービスにおいては国土交通省は事前に寄港環境等についての情報を、116の自治体が会員となる「全国クルーズ活性化会議」から受けとっておく。これにより、クルーズ船社(代理店)から国土交通省に具体的な問い合わせが来た際に、各クルーズ船の大きさや寄稿希望日などにマッチする港湾情報を提供することができる。これまでは、各クルーズ船社が自社の希望する内容がマッチしない場合に複数の自治体に問い合わせをしたり、結果的にミスマッチが解消されないといったケースもあったが、今回の措置では国土交通省港湾局がワンストップ窓口として対応可能になる為、これらのミスマッチが解消されることが期待されている。
サービス導入の背景
急増する訪日外国人旅行者と共にクルーズ船の寄港も急増しており、2015年は速報値ベースで前年対比約50%増の965回となっていた。これだけの急増となると、希望日による寄港ニーズと受入側のミスマッチも生じてしまう。これらに対処することで「お断りゼロ」を実現し、更には「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」が3月30日に決定した「訪日クルーズ旅客数を2020年に500万人にする」という新たな目標も実現するための取組の第一弾として当サービスが導入された。尚、拡大を続けるインバウンド市場を見据え、「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」においてはこれら目標以外に「世界に誇る国際クルーズ拠点形成」や「寄港地の全国展開」などの目標も設定されている。