世界最大のオンライン総合旅行会社であるエクスペディアの日本語サイト、エクスペディアジャパンは2015年上半期のインバウンド状況についての調査結果を発表した。
まずは2015年上半期でのインバウンド伸び率を見てみると、世界から日本への旅行客は前年比で約2倍の190%となっている。そして同期間でのアジアから日本への旅行客でみてみると、約2.5倍の246%となっている。エクスペディアでは、「円安により日本への旅行が金銭的に行きやすくなり、更にLCCの増便で各都市へのアクセスが良くなりました。あわせて、各都市で様々なインバウンド施策を打ち出し、地方の認知もあがってきています。」とその要因を分析している。昨今のインバウンド市場の盛り上がり要因が同期間も継続して影響しているということだ。
次に人気の都市ランキングをみてみると、インバウンドランキングでの上位常連である韓国、台湾、香港においては東京よりも大阪のほうが人気があるという。訪日外国人数の伸び率を比較しても、東京が前年比168%なのに対して大阪が200%という。
エクスペディアはこれらの国々が大阪を好む理由として、物価の安さ、食の好みがあう(味が濃い)、商店街の多さ、大阪城人気、京都や神戸が近い、といった要因をあげている。
又、地方都市への訪日外国人数についても触れており、対前年比での伸び率をみてみると、沖縄、札幌、福岡、名古屋が上位地域となっている。各地方都市のインバウンド対策が少しずつ影響しているようだ。
※画像はすべてプレスリリースより
今回の発表はOTAでの予約数をベースとしているため、JNTOが発表する訪日外客数総数での比較とは違った見方となるが、訪日外客数の嗜好や今後の傾向を探る上で貴重なデータとなりそうだ。
エクスペディアによるプレスリリースはこちら