株式会社昭文社(本社:千代田区麹町、代表取締役社長:黒田茂夫)は、和歌山県新宮市・熊野古道を対象とした観光ガイド本『ことりっぷ』を製作した。
日本語版と中国語繁体字版
今回制作されたのは『ことりっぷ新宮 熊野古道』の日本語版、および『ことりっぷ和歌山 新宮』の中国語繁体字版の2つで、共に無料の小冊子という位置づけ。日本語版では世界遺産である熊野三山の一つ、熊野速玉大社を基点とし、熊野川の舟下りや熊野灘を望む高野坂などが楽しめる構成となっている。ことりっぷの特徴でもある、からだにやさしいごはんや、おいしいパンの特集、更にはおみやげも収録されている。
中国語繁体字版では、主に台湾や香港からの訪日観光客に向けた誌面構成となっている。滞在時間が限られているという前提を大事に構成が考えられており、新宮周辺、市内の見どころ巡りやグルメ・スイーツを楽しめるスポットを紹介している。更には熊野三山に関する解説ページや、人気があるアクティビティの紹介ページも用意した。尚、日本語版は2万部、中国語繁体字版は1万3千部の部数となっており、それぞれ16ページのページ数となっている。日本語版では電子書籍版も制作された。
インバウンド向けの仕掛け
今回の2つの観光ガイド本の内、中国語繁体字版については台湾の企業と連携して訪日前の旅行客に無料配布する。この企業は台湾の最大手訪日向けWi-Fiルーターレンタル企業である赫徠森國際企業有限公司(英語名:Horizon International Enterprises)。関西圏や中部圏に訪日予定の旅行客に対し、Wi-Fiルーターと共に自宅まで届ける、という仕組み。昭文社ではこういった様々な施策を組み合わせることで新宮市への観光誘客を目指していくという。