インバウンド対応事例インタビュー 東急プラザ表参道原宿

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直近の動きと今後について

ーー 最後に、直近話題となったラフォーレ原宿様、表参道ヒルズ様と共同で制作したタウンガイドについて聞かせてください。インバウンドナビでもニュースとして取り上げさせていただきましたが、非常に反響がありました。

訪日外国人向けmoreguide

3館合同で制作したタウンガイドの表紙

松井:このタウンガイド「MORE GUIDE」は3館合同でのインバウンド施策となります。表参道・原宿エリアの強みである「ファッションの街」を広く、そして深く訪日外国人の方にも楽しんでもらうための情報発信源としての位置づけになり、このエリアを9名の水先案内人が英語と中国語(繁体字)で紹介するといった内容です。

ーー 当タウンガイドはどこで配布されていますか?

松井:配布先は発行元の3館、渋谷区内の観光案内所、そして掲載されている店舗や近隣エリアのホテルなどとなっています。

ーー これは今後も継続されるのでしょうか?

松井:はい、今後も継続していく予定です。夏頃には第2弾を出したいと思っております。

ーー 同じ地域、同じ業態となると簡単には手を組めないのかなと思うのですが、どういった背景があったのでしょうか。

松井:原宿表参道欅会様が主催されているインバウンド向けキャンペーンを始め、エリアでのイベントでは日頃から協力体制はとっておりました。その中で、商業施設運営者としてお互い目指していることが近いという認識を持ち、あらためて「ファッションの街」としてのエリアブランドを定着させていこうということになりました。そこで、ブランディング向上の施策として、タウンガイドを一緒につくってみようという話になったのです。3館のコンテンツ中心というわけではなく、この街のおすすめスポットを水先案内人の目で判断してもらって掲載しています。

ーー エリアとしてのブランディングが主眼にある取り組みなのですね。

松井:そうです。我々としてはエリアのブランディングをしっかりと取り組むことで、個人のファン、リピーターをとにかく増やしていきたい。表参道、原宿のファンを増やし、世界の街、それこそニューヨークのようなブランド力を持つ街に育っていけば素晴らしいと思います。

ーー この姿勢は今後も変わらず展開されていくのですね。

松井:はい、変わりません。東急プラザ表参道原宿のファンというよりは街のファンになってもらうことで売り上げにつながってくるという考え方を今後も持ち続けます。大人な表参道、若者の原宿、サブカルの裏原、こういった様々な顔を持つエリアのファンをしっかりと増やしていく為にも、引き続き近隣施設・地元団体ともしっかりと連携していきたいと考えています。

ーー 今回のエリアガイドの夏バージョンも大変楽しみにしております。本日は誠にありがとうございました!

取材後記

日本人の間では表参道・原宿は既に「ファッションの街」としてのイメージが出来上がっている街だと思うが、インバウンド市場においてはまだまだそういうわけではない。その点に着目し、街のブランディングの為、同エリア・同業態と連携し、共に活動するのは新しい市場ならではの取り組みかもしれない。日本のインバウンド市場においてはDMO(Destination Management/Marketing Organization)が一つのキーワードとなりつつあるが、その肝もやはり業種や地域を超えた「連携」にある。今後、各地域で積極的な連携がはかられ、インバウンド市場が安定的に成長していくことを願いたい。

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